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ヒデはやしの部屋Vol.37 ソウルクラッシュ99MMH 開発ストーリー前篇

みなさん。こんにちは。
今回はこの夏に発売予定のSOUL CRASH 99MMHについてお話いたしましょう。

もともとこのロッドを作った経緯は単純明快。
『いつか来るモンスタークラスに絶対負けない』
とのコンセプトで今を遡ること4年前に開発をスタートしました。

シーバスロッド以上のパワーを有して10kg以上のモンスターフィッシュが来ても互角に戦える。

標準的な成人の筋力で向かい風のなか、最大の飛距離を叩き出せる。

9cmのシーバスミノーからジョイクロなどのビッグプラグまで対応する幅広いキャスティング性能をもち、なおかつトップなども軽快に操作できる操作性の高さを追究。

12時間を超える長時間のキャストでも疲れない軽量化。

100cmを越える大型魚の首振りに耐えるしなやかさと追随性。

これらを追究してテストを進めていきました。

当初はレクシータ9.9の派生ブランクにてサンプルを作成。
日本全国のあらゆるフィールドを駆け回る幅広い自分の行動範囲で「何が正解で、何が間違いなのか?」というのを実戦の中、トライ&エラーを繰り返す日々が続きました。

結論からいうと、マルスズキや砂ヒラをメインターゲット主体としたテストロッサではレクシータからの派生モデルからの進化で素晴らしいバランスが出せたのですが、このソウルクラッシュの目的の一つ「10kgオーバーのモンスター」を意のままに操るという部分ではレクシータブランクスでは限界を感じたのです。

あの当時、何度も何度も挑んではパワー負けして敗れつづけた高知の巨大アカメ。
もともと10kgを超え、ヘタしたら20kg、30kgを超えている相手にシーバスタックルで挑むのは無茶も承知です。正直、理論や理屈でどうにかなる相手ではないのですが、それをいつか乗り越えてみせる・・。そんな思いで作り続けたのがソウルクラッシュだったのです。

ブランクのマテリアルを一から見直し、テーパー設計も一新。外観こそ歴代エクリプスロッドの雰囲気を踏襲してますが、中身はまったくの別物。エクリプス初の4軸カーボンをコンポジットし、限界点でのフルファイトでのトルクを飛躍的に向上することに成功。それでいて重量は軽量化に成功した第3世代サンプル。

それの試験運用で挑んだ昨年夏の高知で114cm 20.4kgの自己レコードのアカメを手にすることができました。

ルアーを丸飲みされて、リーダーはズタボロの状況。

激しいヘッドシェイク時に極力負担を掛けないブランクスの追随性

20kgの巨体を瞬時に引き寄せる強靭性を持つバットパワー

なにより、軽量化されたブランクスが自分の手の延長線のような取り回しの良さがあったからこそ獲れた1本だと思います。

一進一退の攻防のなか、走る、止める、ラインを緩める、一気に寄せるなどの強弱の変化で仕留めた価値ある一本。

そしてそれを実現できた追随性の高いブランクスがその効果を発揮してくれた瞬間でした。

中編に続く