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【スペシャルレポート】ドリフトペンシル開発経緯Vol.3

井上友樹です。

Vo.1Vo.2に続いてドリフトペンシルの開発経緯やコンセプトのお話です。

2008年、「磯でも使いやすいシンキングペンシル」というコンセプトで開発を開始したドリフトペンシル。

まずは弱点の解析から、磯で使いやすくするために独特の頭部形状になりました。これにより浮き上がりを抑えて磯で使いやすくなりました。

 

次はアクションの調整

弱り切ったベイトのように「漂わせる」事が目標なので機敏なアクションではなく、水に馴染むようなゆったりとしたテールスライドに整えました。活性が高ければブリブリとしたアクションでも口を使ってくれるのですが、シーバスは活性が下がると弱々しいアクションでないと反応しなくなる傾向が強いのです。

水に馴染む」ので払い出しなどの強い流れが発生すればルアーは引き込まれ、風がラインを引っ張ればライン先行のドリフトが始まります。

つまり、水馴染みを良くする事でアングラー側で高度な操作をしなくてもルアーが勝手に喰わせのアクションをしてくれるのです。

 

この部分を開発担当者に伝える事に一番苦労しました。

当時は自分でルアーを作った事もなかったので、「ああすればこうなる」といった理論もなければ経験もありません。自分の感覚やイメージを頑張って言葉にしたのですが、思うように伝わらなかった記憶があります。

こうして誕生したドリフトペンシルは私にとって必要不可欠なルアーとなり、数々の大型シーバスとの出会いを演出してくれました。


かなり若いですね(笑)


世界記録のヒラスズキもドリフトペンシルでした。

そして日本全国の様々なフィールドを回り、色々な状況で使えるようにサイズ展開とウェイト展開を行い、現在は6アイテムが発売されています。

今ではドリフトペンシルよりも飛距離が出るシンキングペンシルが発売されていますが、また言わせて下さい。

喰わせの力はドリフトペンシルが最強です

私にとってのルアー開発の原点であり、とても思い入れのあるドリフトペンシル。

リニューアルされるほど愛用者が多いと聞いて、アングラーとして監修者として本当に嬉しいです。

今後も皆様のシーバスフィッシングのお供になってくれる事を願っています!

あ、ドリフトペンシルシャローも来年リニューアルされる予定です。

プラスチック強化ホロに変更され、お求めやすい価格になるようです。

合わせて使うと抜群の効果があるのでこちらも宜しくお願いします!

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