井上友樹です。
前回に続いてドリフトペンシルの開発経緯やコンセプトをお話しようと思います。
2008年、「磯でも使いやすいシンキングペンシル」というコンセプトで開発を開始したドリフトペンシル。
まず最初に行ったことが弱点の解析。
「なぜシンキングペンシルは風や波に弱いのか?」
リップがあるミノープラグはリトリーブすると、リップが水を噛みアクションを産み出すと共に頭を下に向けて潜ろうとします。一方リップがないシンキングペンシルはリトリーブする(テンションが掛かる)と、頭が上を向いて浮き上がります。
磯では波による海面の上下、引き波、風などの要素でテンションが急に掛かる要素が多くあります。そうするとシンキングペンシルは一気に浮き上がって水面を割ってしまうのです。これが「シンキングペンシルは磯で使えない」と言われていた所以です。
「なぜ浮き上がりやすいのか?」
リップのないシンキングペンシルは頭部の水を受ける面が大きいと揚力(浮き上がろうとする力)が大きくなるんです。元々、シンキングペンシルは浮き上がりの良さを利用する事で表層の攻略に最適、という理由でシーバスフィッシングに浸透したルアーなのです。当時のシンキングペンシルは頭が丸く、水を受ける面が大きく浮き上がりやすかったのです。
そこでドリフトペンシルは頭部の水を受ける面を小さくしたのです。
こうしてドリフトペンシル独特のシャープな頭の形状が産まれたのです。
この頭部の形状により浮き上がりが抑えられ、波による海面の上下、払い出しなどの強い流れやサラシ、風の中でもレンジキープしやすく使いやすくりました。
そして結果的にですが、磯以外の河川やサーフの強い流れでも浮き上がりにくく、既存の表層系シンキングペンシルでは攻めにくかった中層から下を攻略しやすくなったのです。
あ、先日テスターの大石さんもドリフトペンシルでヒラメを釣っていましたね!
シンキングペンシルでヒラメ・・・良く釣れるんですよね~♪
Vol.3に続く
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