スライトエッジ90が世に生み出されてから、早くも6年の月日がたちました。
前回、語らせていただいたのはスライトエッジの基本コンセプト。今回はさらに話を進めていきましょう。
スライトエッジシリーズの共通の特徴といえばミノーライクな細身のシルエットとフルフルとはかなげに動く控えめなアクション。この春登場するパワースライト85にも当然受け継がれております。
昨年春に発売されたミニスライト75はタダ巻きのほかにダートやヒラ打ちなどの自ら仕掛けていくアクションも重点的に視野に入れて開発されたアイテムでした。新潟・富山・金沢・福井・高知・大阪・神戸・和歌山・沼津・浜名湖、そして東京湾と各地の激戦区を潜り抜けてきたなかで、ひとつ見えてきたことがあります。
それはもっと先に、もっと深いレンジを探りたいということです。
タフ化が進む中、より飛距離とウェイトの重いものが必要と感じ、各所でパワースライトのテストも平行して行われてきました。
福井の九頭竜川で広大な下流部のシャロー帯で流芯まで飛距離を出す必要にせまられ、当時調整中のサンプルに現場で糸錘をまいて自重をアップさせて対応しました。また和歌山の紀ノ川では沖の中洲の先のブレイクに70〜80cmクラスが回遊してくることを発見。ひたすらフルキャストで狙い続ける中で、無駄に高速まきでポイントをはずすよりも中速でじっくりとシーバスに見せる必要も感じました。
これらの各地でのトライ&エラーを繰り返し、ついに完成したのが今回のパワースライト85なのです。
高速でも飛び出さずに、なおかつ今度は中速でもアクションのばらつきが出ない安定感のある動きを追究。さらに、ボトムドリフトなどの低速域ではほとんど動かずにシェイキングによるヒラ打ちにのみアクションさせることで、凝視するスレの進んだ個体に口を使わせられる設定になっています。
このようにタダ巻き以外にあらゆるロッドアクションのモーションすら想定して作られた近代的バイブレーション“パワースライト85”。
スライトエッジシリーズのさらに進化したモデルをぜひフィールドでお試しください。