ソウルクラッシュ開発ストーリーもいよいよ後篇です。
前篇、中篇はコチラ
各地でのシーバス・アカメ・ヒラメとの連戦でその真価を発揮したソウルクラッシュ。
ここまででも十分な試験結果を残してくれていたが、たったひとつ気にかかることがあった。
「どこまでやれるのか?」
ロッドの破壊テストとは異なり、このブランクスが果たして実戦でどこまで通用するのか・・。
その答えをもとめて全国放浪の旅は続いていた。
そして5月の高知。
いつものごとく厳しい状況が続くなか、一縷の望みを託して立ったそのポイント。
まだ陽も高い状況下でヒットしたのは過去最大級の怪物クラスのアカメ。
生まれて初めて掛け、そしてあと少しで手にすることができなかった1stモンスターを凌駕する巨体が繰り出すド迫力のファイト。
轟々と渦巻く水面と巨大な頭が水面を爆ぜるたびに、ソウルクラッシュはその動きにリニアに追随していく。
そのオカッパリではありえない圧倒的質量が繰り出す暴力的なファイトを柔軟なテーパーでいなしながら、一進一退の攻防が続く・・・。
急激な突っ込みや方向転換、果ては激しいヘッドシェイクまで完璧にその衝撃を吸収する柔軟性。
どうしようもなく巨大な相手に対して、力で抑えられない時にはラインテンションを抜くことで魚の動き止めたり、向きを変える“テンションフリ―”で対抗していく。
そして訪れた、たった一瞬のスキ・・・
そのチャンスが来た瞬間、ドラグを一気に締め上げ、限界のパワーで距離を詰める。
極限まで絞り込まれながら、その巨大な負荷をモノともせずまだ余力を残すバットのトルク感。
全ては何回も頭の中でシュミレーションしたとおりのシーンが現実に目の前で起きている。
どれくらいのサイズかも分からないほど、圧倒的で巨大な姿が目の前の水面に横たわった時、全ての勝敗は決まった。
ついに手にしたのは自己最高記録の125cm 参考重量36kg というモンスタークラスのアカメ。
「デカイ奴に負けない!!」
その思いを胸に秘めてようやくたどり着いた魚。
あらゆる苦難や困難を乗り越えて夢を現実に変える力・・・
それがソウルクラッシュというロッドの本質なのだ。