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【ニンベン修行記】Vol.25 アストレイアのアミパターン攻略

ニンベン仲村です。

1~3月の東京湾シーバスと言えば、一番に思いつくのはバチ抜け
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産卵で疲弊したシーバスは、遊泳力が低く労せず捕食できるバチで体力回復を図ります。パターンにハマれば比較的イージーに釣れるバチですが、意外に条件がシビアだったりします。大潮~中潮にかけての潮周り、満潮から下げ始めるタイミング、日中が暖かいなどの要素が絡むとバチが多く抜ける傾向にあります。しかし、潮周りを選べなかったり、良い潮位で釣りを出来なかったり、急に冷え込んだり・・・と上手くいかない事も多いです。

 

釣り場に着いたけどバチが抜けていない!

そんな時に試してもらいたいのがアミパターンです

 

アミはイサザアミ、ヨコエビなど5~10mmほどの小さなエビで港湾部や河川の汽水域、河口等に湧きます。アミもバチ同様に遊泳力が低く、シーバスにとっては労せず捕食できるベイトなのです。
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集光性があり、ライトを着けていると集まってきます。

そんなアミパターンの攻略ですが、以前テスターの川上氏から教わったものを自分流にアレンジした攻略法を紹介させて頂きます。

◆場所
まず前提条件はアミが居る事。水際や護岸の際の水面をライトで照らしてアミが見える、釣ったシーバスの口の中にアミが入っていた、水面にエビのような波紋が出ている、モワンというもじりが水面に出ている、シーバスがギランとヒラを打ってるけどベイトが見えない・・・そんな状況はアミパターンが当てはまる可能性が高いです。

シーバスは効率良く捕食するために、アミが集まる場所や流されてくる場所で待ち構えています。アミは光に集まる性質があるので常夜灯や橋等の明暗部、河川では反転流、障害物の下流のヨレ、運河や港湾部の角のヨレなどが具体的なポイントになります。

◆ルアーサイズ
1匹のアミにルアーサイズを合わせる事が非常に難しいのはご理解頂けると思います。しかし、アミを捕食するシーバスを観察すると、アミを1匹ずつ捕食するわけでは無く、アミの塊(群れ?)をまとめて捕食しています。つまり1匹のアミではなく「アミの塊をイミテート」できれば良いという考えで7cm~10cm程度のルアーを使用しています。ルアーサイズを上げられると飛距離が向上するのはもちろん、大きなフックでファイトできる、といったメリットが出てきます。

◆キモはアクション
アミの塊をイミテートすると書きましたが、アミの塊はどんな動きでしょうか?当然ながらイワシのように素早く動いたり、イナっ子のようにブリブリ動くことは無いですよね?経験上ミノーを使ったアミパターンで、ルアーの泳ぎがブルブルと手元に伝わってくる時は殆ど実績がありません。

逆に実績が高いのが、ユルユル…、フワフワ…といった手元にアクションが伝わりにくい控え目のアクションのルアー達。私はアミの塊がボワボワ~モワモワ~っと若干形を変えつつ流されている感じを想像しています。なので大きなアクションではなく、ゆるく曖昧なアクションもしくは極わずかなアクションのルアーを使用します。

オススメはアストレイア99F-SSRアストレイアシャロー99
シンキングペンシルのスローリトリーブもバイトを引き出せますがレンジを保つのが難しいです。またバイブレーションでリアクションバイトを狙う方法もありますが、別の機会に紹介させてもらいたいと思います。

昨年の2月中旬に行った取材では、1gのウエイトを貼ってアクションを殺したアストレイア99F-SSRとアストレイアシャロー99Fが大活躍しました。ウエイトを貼ると通常よりアクションが抑えられ、ミディアムリトリーブでフルフルとしたアクションになります。それをデッドスローリトリーブでほとんどアクションさせずにヒットに持ち込みました。

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極寒の中、貴重な魚を引き出してくれました。

今年も小型ながらアミパターンでキャッチできました。
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◆レンジ
場所とルアーの次はレンジ。これは、その日その場所でアミのレンジ探していきます。
先ほどの1gのウエイトを貼ったアストレイア99はシンキングになっています。私は流れの速さに応じてウエイトを少なくしたりしてサスペンドやスローシンキングになるよう調整しています。アミの塊は急に浮上したり沈んだりしないので、デッドスローで流す時でもレンジが大きく変わらないように気を使っています。

アストレイア99F-SSRはリトリーブするとレンジが入るので、着水後ミディアムで数回転リトリーブしてレンジを入れた後にデッドスローで流れに乗せる・・・、アストレイアシャロー99をシンキングにしてカウントダウンしてから流す・・・といった使い方でレンジを刻んでいます。このレンジを探す時に、シンキングペンシルよりもミノーの方がレンジキープ力が高いので使いやすいのです。

◆ロッド
そして忘れちゃいけないのがロッド!
シーバスはアミを捕食する際にそれほど強く吸い込まないのでバイトも小さいことが多いです。そんな小さいバイトを弾かずに絡め捕り、しっかりしたバットで余裕を持ってファイトできるスピードハウンド93MLLをアミパターン必携のロッドとして愛用しています。

 

このアミパターンは他のパターンと並行してGWくらいまで成立します。バチルアーで反応が無い時、アミが見える時は是非試してみてください。
スローでテクニカルなゲームを楽しめますよ♪
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あ、現場でウエイトが無い時は、フックを#3にしたりスプリットリングを二連結にしたりすればアクションを抑えられるので試してみてください。