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【ニンベン修行記】Vol.37 オベリスク誕生秘話

こんにちはニンベン仲村です。
いよいよオベリスクの発売が迫ってまいりました!

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今回は私がショートロッドにハマった経緯を書きたいと思います。

ボートシーバスも楽しんでいた私はショートロッドを使った経験は結構あったのですが、陸っぱりでショートロッドを使う機会は殆どありませんでした。ところがあるキッカケでショートロッドを使い込む事になりました。

意外かもしれませんがキッカケはビッグベイトでした。

6年くらい前だったと思いますが、ビッグベイトでシーバスを狙う事に興味を持った時期がありました。今では「ビッグベイトでシーバスを釣る」と言う事は広く知られ専用商品やメソッドも開拓されていますが、当時は情報も少なく思考錯誤していました。当然のことながら50g超のルアーを投げるのに長尺のロッドは不向きで、自然とロッドはどんどん短くなっていきました(笑)

 

しかしビッグベイトだけで組み立てられるほどシーバスゲームは単純ではありません。そして現場に複数のロッドを持ち込めないので、ミノーやシンキングペンシル、バイブレーションをショートロッドで投げるようになりました。これが私のショートロッドスタイルの始まりです。

 

ヴォルテックス93MMLスピードハウンドシリーズテストロッサヴァリアントレクシータなどのエクリプスロッドを使用する傍ら、様々なシチュエーションで色々なショートロッドを使い込みました。

 

一番に感じたのがダイレクト感
ロッドが短いため情報の減衰が少なくルアーからのシグナルがダイレクトに感じられるんです。着底が分かりやすいのはもちろん慣れてくるとボトムの底質が分かったり、デッドスローリトリーブの際のルアーアクションや流れの強弱なども感知できるようになりました。そしてバイトも、口でのバイトなのか、ベイトなどが触れているのかも判別できるようになりました。
言い換えると「感度」ですね

 

次にアクションをさせやすいという事。
元々、港湾でシーバスを覚えた私はトゥイッチやジャークを多用するスタイル。9フィートを超えるロッドで連続したロッドアクションはロッドの重さもあり、手首への負担がきついのです。しかし、ショートロッドならその軽量性も手伝い苦も無く行えました。シャッドをアクションさせるのはもちろん、バイブレーションのジャークやシャローランナーやシンペンのトゥイッチなども非常に有効だという事を、この頃に体感できたのです。
これが「軽量性」と「操作性」です。

 

ショートロッドを陸っぱりで使用してみると、ロッドアクションを付けることでタダ巻きに反応しない魚に口を使わせられる強みもあり、思っていたよりも全然勝負ができたのです!

 

一方で、デメリットもありました。
ボートロッドなどは取り回しを重視する為にショートグリップのものが多く、キャストで力が入りにくい事が多いのです。そして物理的なレングスの短さと相まって飛距離が出にくいのです。またショートグリップのロッドは、手首だけでロッドを支えるので引き抵抗の強いルアーをリトリーブする際や、大型魚とのファイトは手首に負担が掛かりました

パワー面では、ビッグベイトをキャストできるロッドは12cmを超える大型ミノーや鉄板バイブもキャストできる汎用性を持っていましたが、ボートロッドなどはライトアクションなものが多く「使用できるルアーの幅が狭い」というデメリットがありました。また大型魚がヒットするとパワー負けして対等なファイトが出来ない場面もありました。

 

ショートロッドのメリットを活かし、

デメリットを改善したロッドが欲しい

 

そんな想いが産まれたのも自然の流れでした。
そして暖めていた構想を形にしたのがオベリスクなのです。

 

「腕の延長」と錯覚するダイレクト感、軽量性、操作性

 

8~9フィート台のシーバスロッドと同等かそれ以上のパワーを持たせ、大型魚とのガチンコ勝負を可能にし、様々なルアーをキャストできる汎用性を付与。

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操作性を邪魔しないギリギリの長さのグリップはキャストでも力を込めやすく、パワーのあるブランクをしっかり曲げられ十分な飛距離を実現。

また、グリップを肘に当てる事でファイトの負担を軽減。グリップエンドを脇に挟めるのでリトリーブ時の負担を軽減したり、ティップを安定させることも容易にしました。
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その結果、港湾や小規模河川における壁打ちやストラクチャーゲームはもちろん、大規模河川や干潟などのオープンエリアのウェーディングでも充分な戦闘力を発揮しました。磯や波の高いサーフ以外のほぼ全てのシチュエーションで実績を残し、ショートロッドの可能性を示す結果となりました。

 

次回はオベリスク77MMLグラディウスとオベリスク80MLレイピアについて、機種ごとの特徴を説明したいと思います。