REPORT

[プロスタッフレポート]前田泰久Vol.31 シンクロドリフト

こんにちは。東京湾の前田です。

8月も後半。
熱い日が続いていますね。

先月発売された雑誌『ザ・シーバス』に掲載した大型河川の攻略は御覧頂けましたでしょうか?
激戦区の大型河川で、狙いどころ、効果的な攻め方、状況に応じたアイテムの使い分け、などを実釣を交えて解説していますので是非御覧頂けたらと思います。

さて今回は雑誌に掲載した攻略法でも反応が無い時に、是非試してもらいたいのが『シンクロドリフト』というメソッドです。

簡単に説明すると
流れに対してドアップにキャストして、流れに乗せて狙うピンを通してくるという釣り方です。

流れを横切ったり、流れに逆らうバイブレーションとは異なり、流されてくる(流下する)ベイトをナチュラルに演出するため、沈黙するフィールドからシーバスを引き出せる裏ワザ的なメソッドです。

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◆ポイント
狙う場所は石積みや牡蠣瀬周りと普通の釣りとほとんど変わりません。
重要なのはシーバスが着く地形変化や流れの変化を知っている必要があること。ですので、まず普通に攻めながら地形や水深を把握し「ここぞ」というポイントで、伝家の宝刀的に使っています。

◆ルアー
僕が多様しているのはキールバイブ62ミニスライト75などの軽めのバイブレーション。流れに乗せるため軽めのバイブや浮き上がりの早いバイブが適しています。またアップクロスにキャストするこのメソッドはダウンクロスよりもレンジが入り過ぎる傾向があるので、それを防ぐ意味合いもあります。

◆方法
流れに対してアップクロスでキャストし、流れに乗せて流し、狙いのピンポイントを通過させます。この時できるだけルアーを泳がせないで流速に乗せて流してくる事が重要になります。ルアーは泳がないのでバイブレーションは手元に伝わってきません。キールバイブ62はバイブレーションが強めなので泳がせない感覚を掴みやすいと思います。

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言葉にすると簡単に聞こえますが、実際は中々難しいです。

◆注意点
・リトリーブのスピードがシビア。
リトリーブが遅いと、ルアーが後ろから流れに押されてテーリングを起こしたり、レンジが入り過ぎて根掛かってしまいます。逆にリトリーブが早すぎるとブルブルと普通に泳いでしまい、シンクロドリフトの効果が激減してしまいます。ルアーが泳がないスピードで、流れにシンクロさせるイメージです。こんな事情でアップクロスでもレンジが入り過ぎないキールバイブ62ミニスライト75が使いやすいんです。

・バイトの見極め
バイトした魚が反転しない場合も多く明確なバイトでない事もあるので、バイトを見極めしっかりアワセないとフックアウトの可能性が高い。

少し高めのスキルが必要になりますが、習得すると沈黙するフィールドでも貴重な魚を引き抜ける事も出来るテクニックですので是非試してみてください。

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