REPORT

ヒデはやしの部屋 Vol.1

 
みなさま・・・こんにちは。
 
ここではエクリプス商品の開発秘話とか個人的な釣行エピソードとか、まぁ誌面に書けないことをつらつらと書きつづります。皆さんの釣行のタメになることはもちろん、全くのムダ話やアホな妄想等暴走することもしばしばあるとは思いますが、このHPにお立ち寄りの際にはたまーに見てやってください。
 
ヒデはやしの頭のなかで一体なにが起きているのか?エクリプスの行く末は大丈夫なのか?このつぎはどんなルアーが出てくるのか?等々、混沌とした世界があなたを持っています(ようこそ地獄の一丁目へ…)
 
 
 
 
記念すべき第一話は最近気になるフックの話。
 
 
 
「ルアーのフックを交換したことがありますか?」
 
 
釣り場でよく見かけるのが、せっかく掛けた魚を惜しくもバラシてしまった悔しそうなアングラー。その手元に戻ってきたルアーを見せてもらうと買った時のまま、サビサビのガビガビになったフック・・・。これではせっかくバイトしてきた魚の口にフッキングするハズもなく、入れ食いタイムにもかかわらず、一人連続バラシ地獄に陥るハメに・・・。
 
そんな寂しい事態を防ぐために、自分は常日頃からフックポイントの鋭さに気をつけて、
 
 
少しでも鈍ったら即交換!
 
有無を言わせず!!
気のせいだと感じても全とっかえ!!!
…ぐらいの勢いで交換しまくってます。
 
 
 
最近ではがまかつ社のRBフックシリーズがあまりの鋭さにお気に入り。
得意の音速リトリーブでもショートバイトがサクサク刺さるので、どこぞの旧江戸川河口に出撃する時はすべてのフックをこれに交換します。
 
 
ショートバイトが多発する中でなぜ、このフックが刺さるのか…
その理由はフックポイントのテーパーと軸の細さ、さらに材質の硬さにあります。
 
 
■フックポイントのテーパー
針先の鋭さはもちろん、針先から軸までの傾斜角度がゆるいものほど、少ない力で貫通します。(傾斜角度がゆるい虫ピンと傾斜角度が広い釘を消しゴムに突き刺すとその明らかな刺さり具合の差にがく然とするハズです。)
 
フックの刺さりやすさ
 
■軸の細さ。
軸が細いほど刺さりはバツグン。バチ抜け時の乗せきらないバイトはトレブル17くらいまで極細にすると面白いように乗ります。(ただしファイトは気をつけないと即バレにつながりますが。)
 
■材質の硬さ。
硬ければ硬いほどポイントが丸まるのを押さえてくれるので結果的に鋭さが長持ちします。ただし、あまり硬いと衝撃に耐えられずポッキリ折れたりするので、アカメや青物といった手ごわい相手には折れるよりも伸びることの多いカルティバのSTシリーズを愛用してます。
 
 
 
 
この刺さり具合というのがフックにとってまさに命となってくるわけですが、ほかにもバーブ(かえし)が刺さり具合を邪魔してくれてます。
 
 
 
そこでバーブレスにするのです。無駄なとっかかりがなければしっかりフッキングする…瞬間的なフッキングを要するカテゴリーのエリアトラウトや渓流、アユ、へらなどではこのバーブレスフックの使用率が圧倒的に高いことからもその効果のほどが伺えるのです。
 
 
 
でも「バーブレスってバレるんじゃね?」
と思っている方も多いのもまた事実。
 
 
しかし実はバラしのほとんどが、フックが貫通せずにポイントが浅がかりをしている状態で、ヘッドシェイクや突っ込みによるテンションと角度の急な変化についていけずに口切れなどで外れてしまう事が原因なのです。
 
 
 
これを防ぐには魚を怒らせないようにドラグゆるゆるで誘導するか、ドラグをがっちり締めこんでフッキングをブチかますか・・・どちらかしかないのです(まぁ、自分とか井上友樹とかは後者のスタイルが圧倒的に好きなんですが)。よくみかける中途半端なドラグゆるゆるファイトが一番バラシが連発してしまったりするのです。
 
 
ゆるゆるファイト派はマルチテーパーの柔らかめのロッドに緩めのドラグ設定、ガチンコファイト派はファーストテーパーロッドときついドラグセッティングで貫通させれば、バーブレスでも殆ど問題なくランディングできます。
 
 
 
 
 
さらに、ここからが重要です。(たぶん期末テストにでますのでチェックしてください)
 
 
 
たしかにメーカーは一番スイミングバランスの取れたフックを装着して発売しています。しかし、そのアクションでしか釣れないという事はありません。自分は初めてのプラグに関しては一度、スイミングチェックをおこない、そのルアーの使用目的に応じてフックを付け替えて調整しちゃいます。
 
 
たとえば、音速の貴公子として名高いスライトエッジ選手に関してはドノーマルのST46#6が付いてます。これをRB-MHの#4に付け替えると、どうなるか?
 
まずデメリットですが、単純にフックサイズアップ=ウェイトアップしているのでアクションは小さくなり、低速では泳がなくなります。しかしここからが重要です。これを逆に捕らえれば限界ファーストリトリーブのような高速域でも姿勢のバランスを崩しにくく、安定して微細動アクションを保ち続けることができるのです。
 
スライトエッジのフックチューン
 
さらに、フックのゲイプ幅とボディからの距離が離れることで間口が大きくなり、深く魚の口にポイントが入り込むことでフッキング率が格段に高まるのです。
 
 
 
実は音速リトリーブ時のバイトのほとんどはテールフックにバイトしてくるのをご存知ですか?
(ちなみにフロントに食ってきた場合は魚的にまだまだスピードに余裕があります。)
 
 
 
このテールフックに硬い口先が触れた瞬間、ぶち抜くようなフッキングをしないと、刺さらずにフックオフしてしまうのがよくバレる原因でもあります。ここで、高速巻取りのパワーを利用して一気にフッキングするのが、音速ゲームの極意なんです。そして貫通さえしてしまえば、後は口切れの可能性もなくなり、瞬殺ファイトのような強引な寄せも可能となるわけです。
 
 
 
ほかにも最近、はまっているシングルアシストフックや逆にST41フックを装着した時の話なんかもしたいのですが、そろそろ時間が来てしまいました。また気が向いたらご紹介しますので、気になる方はたまにのぞいてみてください。