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【ニンベン修行記】Vol.71 バイブレーションゲームの落とし穴

ニンベン仲村です。すっかりデイゲームの季節ですね。

 

今回はデイゲームのメインになってくるバイブレーションゲームの落とし穴と対処法を紹介します。

・バイブレーションをキャスト
・カーブフォールでボトムを取る
・ボトムからリトリーブを始める

バイブレーションの基本動作をイメージするとこんな感じではないでしょうか?


私も以前はこんなイメージでした。

ここにすでに落とし穴があるんです。

 

それはPEラインの特性。最近は高比重のPEラインも登場してきましたが、多くのPEラインは浮きます。その浮力とPEライン自体の水の抵抗で、カーブフォールでボトムを取っても水中に縦のラインスラッグ(タルミ)が発生するんです。

分かりやすいように極端に図にするとこんな感じです。

この水中のラインスラッグがアングラーのイメージにズレを生みます。

◆コースの違い
着底したバイブレーションを巻き始めると、ルアーは図の黒い線に沿ってボトムから直線的に自分に向かってくるイメージですが…実際は赤い線に近い軌道を通ってくるんです。

もし途中のブレイクに魚がついていたらどうでしょう?アングラー的には「ブレイクのショルダーを通したけど反応がない」となりますが、実際は「ルアーはブレイクのショルダーから離れたところを通っている」なんてことも有り得るんです。

そして巻き始めの軌道も見逃せません。水中のスラッグが大きい状態でボトムからリトリーブを始めると、バイブレーションは結構な角度で急上昇していきます。上昇軌道でもバイトは出ますし、この軌道を逆手にとった攻略もあります。しかし「ボトム付近じゃないとバイトが出ない」といった河口の塩水クサビやハゼパターンなどでは、あっという間にバイトゾーンを抜けてしまうことになります。

◆感度の低下
ラインが緩んでいると張っている時より感度が落ちてしまいます。そのため水中のラインスラッグがあるとフォール中のバイトや着底が分かりづらくなります。バイトの感知が遅れれば当然アワセは遅くなります。そして着底が分かりづらいと攻略の精度が落ちるばかりか根掛かりのリスクも増えてきます。

 

この水中のラインスラッグは様々な要因で変化します。

・水深
ラインスラッグは水深が深いほど出やすく、浅ければそこまで発生しません。正直、水深が3m未満ならあまり気にする必要はないと思います。

・ライン
太いラインは水の抵抗が大きくなりラインスラッグが出やすくなります。つまり細いラインを使う事でスラッグを軽減できます。

・ルアーのウエイト
軽いルアーを沈める場合はスラッグが出やすいのですが、重いルアーはスラッグが少なくなります。

とは言っても「大型が出るのでラインを細くできない」「軽いルアーでスローに攻めないと喰わない」という場合も多くあります。

 

そんな状況を打破するのが「空アワセ

ラインに強い負荷を急激に掛けると、ラインは張ろうとします。つまりアワセるとラインスラッグが少なくなるんです。私の場合、2つのタイミングで空アワセをしてラインスラッグを少なくしています。

①フォール中
カウントダウン中に1~2回「ビシっ!」と強く鋭く空アワセをします。こうすることでフォール中のラインスラッグが減るので着底が抜群に分かりやすくなります。さらにフォール中の誘いにもなります。

②着底直後
着底を感知した瞬間に、これまた「ビシィッ」と空アワセ。周囲のアングラーにガン見されても気にしません(笑)空アワセの後にラインを巻き取って再度ボトムを取ります。水深がある時は複数回行います

空アワセをすることで、フォールのバイトも感知しやすくなりますし、フッキングも決まりやすくなります。さらに着底も分かりやすくなるし、着底寸前のバイトにも集中できます!

ちなみにスライトエッジシリーズはジャークするとダートするので空アワセメソッド?との相性は抜群です!空アワセを2~3回してダートでアピールしてからリトリーブを始めるとドンッ!とバイトが出ますよ♪

水中のラインスラッグ対策は、以前レポートしたヒイラギパターンで確立したメソッドなのですが、沖堤のアングラーが着底と同時にシャクっているのと同じ原理ですね♪

季節を問わずバイブレーションゲーム、特に水深がある場所では明らかに差が出るので是非試してみてください!!